0040.【京王】ありがとう6000系記念乗車券
304両が製造され一大勢力で、京王線系統の通勤通学輸送を支えてきた6000系、引退の時を迎えました。
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名称 :ありがとう6000系記念乗車券
発行社局:京王電鉄
発売日 :2011年2月27日
値段 :1,200円
購入箇所:吉祥寺駅
シリアルNo.:3822
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ありがとう6000系記念乗車券 セット内容
記念乗車券及び台紙
付属のポストカード
1972年に京王初の20m大型車両として登場した6000系、多摩ニュータウンへ相模原線延伸、都心へ都営新宿線との相互直通運転にあわせて導入され、その後も輸送力増強に伴う長編成化などもあり1991年まで総勢304両が製造され、1970年代から80年代の京王線の主力車両として活躍してきました。1991年の最終増備車両は5扉という仕様も登場した6000系でしたが、後進の車両が登場し台頭してくるようになり、またバリアフリー化やATC導入により6000系はその対応対象外とされたことから徐々に姿を消してゆき、2011年1月頃からまだ残っていた6000系に引退記念のヘッドマークがつくようになりました。この時点ではもう基本の8両編成は消滅し、平日ダイヤの競馬場線折り返しのワンマン対応になった2両編成が2本、動物園線用の4両編成6022Fが1本というところまで数を減らしてきました。一方で競馬場線折り返し運転用2両編成のうち6416Fについては、6000系登場時のアイボリーに臙脂のラインという外装が再現され注目を集めていました。そしてついに2011年3月で全車両が引退することになり、これを記念して発売された記念乗車券になります。
記念乗車券は封筒に入った立派な台紙に、6000系在りし日の姿をあしらった5枚のD型硬券による乗車券がセットされており、台紙には在りし日の6000系の写真があしらわれています。またポストカードが2枚付属しており、1枚は快速橋本行きとして運用に就いている在りし日の6784、もう1枚は引退を迎え勢ぞろいしている6000系があしらわれています。京王線で1970年代から80年代にかけて通勤通学輸送を支えてきた車両だけに、大変豪華なセットになっているように思えます。
この記念乗車券が発売された日、多摩動物公園駅において6000系の引退記念のイベントが開催され、最後の編成となった6022Fを停車させて撮影会等が行われ、大勢の人が訪れました。私も地元の駅でこの記念乗車券を購入後、多摩動物公園に向かいこのイベントに参加してきました。
京王6000系は引退イベント後も走り続けましたが、2011年3月で動物園線で運転されていた6022Fが最終運行を行い、6000系はすべて引退しました。
引退後の京王6000系ですが、3両がレール運搬用の貨車及び軌道架線高速検測車「DAX」の牽引用にデワ600形に改造され、6022Fのクハ6722とクハ6772の車体の一部・前頭部が京王れーるランドの運転シミュレーター等に活用されました。しかし、5000系や3000系とは異なり地方私鉄等に譲渡された車両は皆無で、1両を除く大多数の車両が京王線でその生涯を終え解体されてしまいました。
解体を免れた1両はデハ6438号車で、1989年に製造された2両編成の新宿方先頭車でした。入線時はデハ6420として入線しましたが、1993年に地下鉄乗り入れ対応改造を行いデハ6438と改番し、2009年で廃車・除籍となりました。その後この車両だけはなぜか解体されずに若葉台車両基地の片隅に残されていたといいます。その後2013年に、京王線開通100周年事業の一環として京王れーるランドをリニューアルすることになり、合わせて車両展示場を整備することになったことから、残されていたデハ6438がすでに保存されていた車両と合わせて展示されることになり、また会うことができるようになりました。京王れーるランドで展示されているデハ6438号車は、現在唯一完全な形で残っている京王6000系車両ということになります。
私にとって京王6000系は大変思い出が多い車両で、小学生時代自宅から自転車で走りたどり着いた京王線の某駅近くでよく眺めていたときの主力車両であり、特に5+3の分割編成で京王八王子方先頭車のデハ6450型が前パンタを振りかざしながら高速で走行していた姿は、私にとって京王線の原風景でありました。春・秋のハイキングシーズンで、京王八王子行きの特急に「陣馬」、高尾山口行きの特急で「高尾」のヘッドマークをつけて走行していた姿や、正月の終夜運転で高尾山へご来光を拝むため高尾山口行きの特急「迎光」号として運転されていた姿、1985年に多摩動物公園にコアラが来園すると、当時の休日ダイヤで多摩動物公園行きの急行の運用に入る8両編成にコアラのステッカーで装飾され運転されていた姿、また都営新宿線が開通し地下鉄に乗り入れていった姿や、1990年になり橋本まで延伸して全線開業した相模原線を走行していった姿など、ともに過ごしたその思い出はここでも語りつくせないほどたくさんあります。
京王6000系が引退して4年の歳月が流れました。1970年代から80年代、多摩ニュータウンをはじめとして開発が進み増加した輸送需要に応え活躍したこの車両、その功績は大変大きいものがあると感じます。
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コメント
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「蒐集鉄の記録」開設おめでとうございます。この内「ありがとう6000系記念乗車券」は、私自身初めて購入した記念切符類で、今も大切に保管しています。地方私鉄に行けなかった6000系ですが、京王れーるらんどで会えるようになったのは、本当に嬉しいです。デワ600系は、京王線に乗るたびに今も探し続けており、いずれこの車両も引退の時はきますが、少しでも長く残れればと思います。
投稿: 通勤急行 | 2015.08.18 23時17分
通勤急行様、弊ブログにようこそお越しくださいました。大変ご無沙汰しておりましたが、コメントをいただきまして、ありがとうございます。
このアイテムが、初めて買われた記念きっぷ類とのことですが、それだけ思い入れがあった車両だったのかと存じます。それは私も同じで、子供のころから成人になってからも走り続けた車両であり、また身近な車両でもありましたので、この車両が全車引退がこれほど早く来るとはと思ったのですが、どうしても時代の流れであったのでしょう。この記念乗車券を購入しイベントに出向いたときは感慨深いものを感じました。
京王6000系は事業用車となった車両を除けば、京王れーるランドで展示されているデハ6438が唯一残った車両ということになります。5000系や3000系と比較するのはどうかと思うのですが、京王線の一時代を代表する車両であることには変わりはなく、1両残しておいてくれたこととともに、いつでも会える場所として京王れーるランドを開設したことに感謝している次第です。
弊ブログに置きましては、これからも京王6000系が全盛の時代のアイテムを紹介していきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: Kaz-T | 2015.08.19 22時43分