« 0038.【京王】6000系入線10周年記念乗車券 | トップページ | 0040.【京王】ありがとう6000系記念乗車券 »

2015.07.11

0039.【京王】TAMA ZOO TRAIN パスネット

その後後進の車両が台頭して、普通運用や支線系統のローカル運用に就くことが多くなった京王6000系、そんな中新たな役割が与えられた編成が登場しました。
 
====================
 名称   :TAMA ZOO TRAIN パスネット
 発行社局:京王電鉄
 発売日  :2002年3月‐‐日
 値段   :1,000円
 購入箇所:多摩動物公園駅
 シリアルNo.:07205
====================
 
Dscn0107
 
Dscn0108

 

Img_3170
 
京王6000系は1991年まで総勢304両製造されましたが、後進の車両が台頭し始めた中、支線である動物園線折り返し専用編成となった6022Fについて、多摩動物公園の動物のぬいぐるみのキャラクターでラッピングされた「TAMA ZOO TRAIN」となって運転を開始することになりました。これを記念して発売されたパスネットカードになります。
 
2000年10月、関東私鉄・地下鉄で共通乗車カードとして発売を開始したパスネットカード、直接自動改札機に投入して乗車することができたプリペイドカードで、2000年代は導入各社で競うように記念カードを含めカードが続々と発売された時代であり、このカードのその一つといえます。
 
「TAMA ZOO TRAIN」となった6022Fは、6000系の最終グループになる編成で1991年に入線した5両編成4本20両に含まれます。6000系最終グループの20両は大きな特徴があり、5ドアという車体になりました。これは朝のラッシュ時間帯、特に明大前駅における停車時間短縮効果を狙って扉を増やした5ドアとして、新宿方に2両、京王八王子方に3両を連結した10両編成で通勤快速などの混雑の激しい優等列車に投入され、その効果が認められたとのことでしたが、やがてデイタイム時に着席定員が減ることや、乗車位置がずれることなどからこの20両が製造されるにとどまり、後に2編成10両が4ドア車に改造され、5扉で残った10両についても6両がその後2007年度で廃車となったあとは6022Fだけが5扉の車体のまま残されました。6022Fは2000年にデハ6122を5扉の6021Fにねん出して4連化しワンマン対応の改造を受け、同年より動物園線の専用車となりました。運用的に動物園線から出ることはなかったことから、2002年にこのようなラッピング車両となりました。また合わせて車体のラインもそれまでの臙脂色から、ピンクとブルーの2本のラインに変更になり、これはこの当時残っていた他の6000系にも波及しました。
動物園線専用車となり「TAMA ZOO TRAIN」となった6022F、この編成が最後まで残った6000系になります。
 
「TAMA ZOO TRAIN」運行開始を記念して発売されたアイテムはパスネットだけでなく、記念券も発売されました。
 
=========================
 名称   :TAMA ZOO TRAIN 運行記念
 発行社局:京王電鉄
 発売日  :2002年3月‐‐日
 値段   :240円(乗車券の値段)
 購入箇所:多摩動物公園駅
 備考   :乗車券は窓口の印刷発行機で発券された
        多摩動物公園⇔高幡不動の往復乗車券
=========================
 
Dscn0109
 
Dscn0110
 
この記念券は当時、多摩動物公園駅の窓口で高幡不動までの往復乗車券を購入した際についてきたもので、この記念券自体に乗車券等の効力はありません。しかし記念券には4両編成全体のイメージが掲載されています。

 

「TAMA ZOO TRAIN」となった6022Fは、最後まで残った6000系として2011年3月まで活躍しました。引退後、「TAMA ZOO TRAIN」は7000系4両編成1本が動物園線専用車としてラッピングデザインが施され継承されました。また6022Fの両先頭車、クハ6722とクハ6772の車体の一部いずれも前頭部が、京王れーるランドに設置された運転シミュレーター・車掌体験コーナーとして活用されています。

 

今でも動物園にそして京王れーるランドへのアクセスとして運行されている京王動物園線、一時代の車両を物語るアイテムであるかと思います。

« 0038.【京王】6000系入線10周年記念乗車券 | トップページ | 0040.【京王】ありがとう6000系記念乗車券 »

発行社局:京王」カテゴリの記事

特集:京王れーるランド展示車両」カテゴリの記事

カード:パスネット」カテゴリの記事

西暦2002年(平成14年)発売」カテゴリの記事

コメント

先月京王れーるランドにアネックスがオープンしましたね。この地で現在も運転シュミレーターや車掌体験コーナーとして活用されているこのTAMA ZOO TRAIN は、東日本大震災の頃に引退したまさに最後の6000系で、当時の様々な思い出を蘇らせます。今後も6000系•旧5000系•3000系等々、末永く保存されることを願い続けます。

ブログの更新終了、大変お疲れ様です。
鉄道に特別関心のない私でも、幼い頃から長年にわたり利用してきた車両の中には、思い入れある車両も幾つかは存在していたことに気づきました。今後もレインボーラインの記事を含め、可能な限り長く閲覧できる状態にしていて下されば嬉しく思います。ありがとうございました。


通勤急行様、コメントをいただきましてありがとうございます。
このところ多忙なもので、京王れーるランドアネックスにはまだ行っておりませんが、廃車となった7000系の前頭部と、中間車化改造により取り外された8000系の前頭部が新たな展示物になり、これら車両からも展示品になるものが出現する時代になったのかと思った次第です。この記事で公開しておりますパスネットは最後の6000系であるとともに、今でも前頭部がれーるランド内にシミュレーター等で活用されていますね。
 
自分のこれまで生涯かけて蒐集してきたコレクションをお披露目しようという試みで始めました弊ブログ、昨年末で蒐集してきたものの公開は完了したものの、本年に入りまして入手したものを公開していきまして、ここでその更新を終えることになりました。こうしてみますと数多くの記念きっぷ類が公開され、ブログ名称にもなっている「博物館」という態勢になったのではないかと思います。
 
以前のブログ「レインボーライン」も初期の記事公開から10年以上、最後の記事公開からも8年が過ぎており、そこで公開した内容も今では過去帳入りしてしまったものが多くあります。このブログもそうですが、公開は続けていく所存でありますので、何かしらの参考となれば幸いです。
 
長きにわたり、弊ブログにご来訪いただきまして、誠にありがとうございました。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 0038.【京王】6000系入線10周年記念乗車券 | トップページ | 0040.【京王】ありがとう6000系記念乗車券 »

カテゴリー

Googleで検索




  • 弊ブログ内検索
    ウェブ全体から検索


    Powered by Google

2011年11月 ありがとう!京王井の頭線3000系

  • Img_9050
    2011年12月、約49年にもわたり京王井の頭線で活躍してきた3000系、レインボーカラーに彩られ井の頭線のイメージを確立したこの車両も、ついに終焉となりました。最後の編成となったのはライトブルーの3028F、この編成は1987年に入線し活躍してきました。 末期には朝のラッシュ時間帯に運よく富士見ヶ丘~渋谷の1往復の運用にしか就かなくなってしまった3000系、2011年11月には「さよなら運転」として日曜日の昼間に井の頭線全線で運転され、最後の走りを披露しました。また11月20日には富士見ヶ丘車両基地において「ありがとう3000系フェスタ」も開催され、事前申込制であったこのイベントにも参加して、最後の姿を見てきました。井の頭線沿線で生まれ育ち、それこそこの車両の活躍をみて育ったと自負する私にとって、感慨深い月になった2011年11月、3000系最後の姿をぜひ皆様にご覧いただきたいと思います。

中央線201系

  • 2010101700
    JR中央線で約30年にもわたり活躍した201系、特に多摩地域においては、長きにわたり親しまれた車両で、私も小・中学生時代は遠足で、学生時代は通学で、そして社会人になってからも通勤などで利用したなじみ深い車両でした。時の国鉄が「省エネ電車」として中央線に導入された201系。そしてほとんどの車両が中央線から離れることなく、この路線で「オレンジバーミリオン」の外装で生涯を終えました。すでに引退して時が過ぎましたが、私が撮影した201系の思い出として、どうぞご覧下さい。

2002年100周年を迎えた江ノ電

  • Img_0527
    2001年12月に初めてデジカメを購入して、翌年から1年間通った路線があります。藤沢から鎌倉を結ぶご存知江ノ電です。この年は江ノ電が開業して100周年という節目の年で、各車両にステッカーなどが付いています。また世代交代もあった年です。 自分の思い出アルバムの中から公開いたします。どうぞご覧下さい。

惜別 名鉄岐阜600V線区

  • 2005032101
    2005年3月31日、惜しまれつつも廃止を迎えた名鉄岐阜市内線・揖斐線・美濃町線・田神線の総称「岐阜600V線区」。 私が初めて訪れたのは、1999年の夏のことでした。名古屋本線で新岐阜に着くと、駅前に停車していた電車に乗り、車の洪水の中を抜け、のどかな風景の中を走っていきました。
    その後2001年2月、そして2005年と何度か訪れたのですが、ついにこれら路線も命運が尽きてしまいました。そこで、名鉄岐阜600V線区で活躍していた古豪から最新鋭車まで、個性豊かな車両たちへの思い出をつづり、このアルバムを作成しました。
    このアルバムでは、2001年9月30日の運行をもって廃止となった谷汲線・揖斐線(黒野~本揖斐)のモ750も登場しています。いずれにしましても、今では思い出になってしまった、名鉄岐阜600V線区へのレクイエムです。 どうぞご覧下さい。

    お断り>
    今回のアルバムは、一部ポジプリントからスキャンしたもの、あるいは携帯電話内蔵カメラで撮影した画像も含まれています。特に1999年・2001年撮影のものはすべてポジプリントからのスキャンになります。つきましては画質にやや難があるものがあります。ご了承ください。