1584.【西武】川越鉄道開業130周年記念乗車券
この路線は、在京の現存する私鉄路線において最古の歴史を誇ります。開業から130周年の佳節を迎えました。
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名称 :川越鉄道開業130周年記念乗車券
発行社局:西武鉄道
発売日 :2025年3月21日
値段 :1,000円
購入箇所:国分寺駅
シリアルNo.:2715
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開業から130周年を迎えた路線は、西武鉄道の国分寺線と新宿線東村山~本川越間になります。川越鉄道として本川越までの開通130周年を迎えた2025年3月21日より川越鉄道時代からの7駅で発売されました。内容は川越鉄道時代のSLと新宿線系統で主力として活躍した2000系を表紙とし、内部は川越鉄道から西武鉄道に至るまでの写真をあしらった台紙に、同じくかつての車両をあしらった川越鉄道時代からある7駅からのD型硬券乗車券がセットされています。
また、この記念きっぷ発売に合わせまして、川越鉄道沿線各市在住の方より募集したデザインによる開業130周年ヘッドマークを着けた列車が新2000系で新宿線や国分寺線で運転されている他、川越鉄道として開業した駅を巡るスタンプラリーも開催されています。
130周年を迎えた西武新宿線と国分寺線、その歴史は城下町として栄えた川越に鉄道を敷設する機運が高まり、川越鉄道が設立されるところから始まります。1894年12月に国分寺~久米川仮駅間が開通し途中に小川駅が開業、そして1895年3月21日に久米川仮駅から川越(現:本川越)間が開通し途中に所沢・入曽・狭山市(開業時は入間川)が開業し全通となりました。このとき久米川仮駅は廃止となりますが、それから5か月後に当時の位置から国分寺方の場所に東村山駅が開業します。川越鉄道は現在のJR中央線を開業させた甲武鉄道の関連会社として設立され、川越から国分寺経由で東京方面への直通列車も運転されていたとことです。その後甲武鉄道は国有化されたことから国分寺経由で東京方面の直通運転は中止となり、独自で東京方面への路線を模索するようになります。
川越鉄道は1920年に武蔵水電という電力会社に合併しこの会社が合併され帝国電灯となった際、武蔵水電が合併した他鉄道路線と合わせて(旧)西武鉄道として分離します。(旧)西武鉄道により高田馬場~東村山を結ぶ村山線が1927年に当時から電化で開業し、この時東村山~川越間が電化され村山線が川越へ直通運転を行うようになって、国分寺からは東村山で折り返しとなりました。(旧)西武鉄道は、1945年に武蔵野鉄道に合併され、西武農業鉄道と社名を改め1946年に社名を現在の西武鉄道と称するようになります。1952年に高田馬場から西武新宿へ延伸した際に西武新宿~本川越(1940年に川越から改称)を新宿線とし、国分寺~東村山間を国分寺線とする現在の路線名称となりました。
新宿線はその後幹線として複線化など輸送力増強が行われ、1993年には西武新宿~本川越でニューレッドアローによる特急「小江戸」号が運転を開始しています。
国分寺線は、その後も一部複線区間があるもののほぼ単線ではありますが、沿線の宅地化が進むとともに学校の立地もあり多くの利用がある路線となっており現在は新2000系6両編成で運転されています。全列車東村山折り返しとなっていますが、かつては競輪開催日に東村山から西武園へ直通する列車があり2000年代に入り東村山から新所沢・本川越方面へ直通する列車の設定がありましたが、これらの運転は中止となっています。これは東村山駅が現在高架化工事中で直通運転ができない状態であるためで、高架化が完成した暁にはこれら直通運転の再開はあるのではないかと思います。
開業130周年を迎えた川越鉄道・新宿線の東村山~本川越間と国分寺線。新宿線では本川越へ運転されている特急「小江戸」号については現在もニューレッドアロー10000系で運転されていますが、先日発表されたリリースによれば2026年度にライナータイプの車両に置き換えられ運行体系も変更することが明かされました。一方国分寺線においては、現在でもおなじみの黄色車両の新2000系で運転されておりますが、間もなく2025年5月頃より新型車8000系が導入されます。8000系は西武鉄道が進める省エネルギー車両の早期導入のため、小田急電鉄より8000形を譲受して「サステナ車両」として国分寺線で運転を始めます。また先述しましたとおり、新宿線と国分寺線が接続する東村山駅は現在高架化工事中で本年2025年6月頃に新宿線の下り線が高架に切り替わるとのことで、すべての線路の切り替えは2027年度を予定しているとのことです。
今から130年前に川越に初めて開通した鉄道、その後西武鉄道の路線となって130周年の節目を迎え、さらに時代が変わろうとしています。