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2010.01.23

銚子電鉄 デハ702さよなら運転

今日は、千葉県のローカル私鉄銚子電鉄を訪れました。銚子電鉄ではこれまで運用してきた吊りかけ駆動の旧型車を置き換えることになり、まずは唯一の非ワンマン車であるデハ702が引退することになったことから、本日さよなら運転が実施されました。

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本日で引退することになったデハ702 2010年1月23日 外川で筆者撮影

デハ702は1978年に近江鉄道から譲渡された2両のうちの1両になります。現在唯一の非ワンマン車であることから、定期運用には入らず多客時の増結用として使用されてきました。また外装も2007年の検査出場後に、現在の青を基調とした1960年代の銚子電鉄の塗装になって運転されてきました。しかし寄る年波には勝てず、また監督官庁から是正勧告も出されてしまっているという状況であることから、このほど導入される代替車により置き換えられることになり、本日さよなら運転が行わました。

さて、今回も東京から特急「しおさい」1号で銚子に向かいました。ここで待っていると到着した外川行きがデハ1002でやってきました。

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本日運用に就いていたデハ1002 2010年1月23日 銚子で筆者撮影

デハ1002に乗車してすぐに今回も1日乗車券を車内で購入しました。まずは外川に向かうのですが、途中の笠上黒生で銚子行きと交換しました。

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行き違ったデハ801 2010年1月23日 笠上黒生で筆者撮影

デハ702のさよなら運転に合わせて、ここ最近稼働する機会が少なかった伊予鉄道からやってきたデハ801が運用に就いていました。再びデハ1002に乗車して終点の外川に到着、ここでデハ702が停車していました。

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さよなら運転を行うデハ702 2010年1月23日 外川で筆者撮影

ここ最近は車庫のある仲ノ町ではなく、外川でやはり使用を停止している「澪つくし号」ユ101と連結した状態で留置されていたのですが、今日は運用に入るということですでにパンタグラフが上がっていました。反対側外川方も撮影できました。

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3枚窓になっている外川方 2010年1月23日 外川で筆者撮影

デハ700形はパンタグラフがある銚子側は2枚窓、外川方は3枚窓になっており、前後で形態が異なるという特徴があります。
撮影中に、今度は運用に就いていたデハ801が到着しました。本日実施されたデハ702のさよなら運転は、定期運用に入っていたデハ801の銚子方にデハ702を連結した2両編成で実施されました。

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デハ801が到着、これからデハ702が連結される 2010年1月23日 外川で筆者撮影

連結作業終了後、デハ702に乗車してみました。今となっては貴重になった吊りかけのサウンドを聞きながら、車内にはボランティアによる観光案内も行われ、この車両の最後の運転を盛り上げていました。この列車で車庫のある仲ノ町で下車、この駅で戻ってきたこの列車を撮影しました。

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外川方のデハ801 2010年1月23日 仲ノ町で許可を得て筆者撮影

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銚子方にデハ702 2010年1月23日 仲ノ町で許可を得て筆者撮影

このあとしばらく仲ノ町車庫を見学後、外川から戻ってきたデハ702+デハ801に乗車して銚子に向かいました。

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2010年1月23日 銚子で筆者撮影

銚子駅周辺で昼食のあと、再びデハ1002に乗車して運転中のデハ702を撮影して見ることにしました。

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2010年1月23日 笠上黒生で筆者撮影

その後も乗車して今度は君ヶ浜で下車、この駅から銚子方に戻ったキャベツ畑が広がる有名なポイントで撮影してみました。

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2010年1月23日 海鹿島~君ヶ浜で筆者撮影

以前もこのような場所で撮影したことがあったのですが、単行運転時の撮影でしたので、連結運転ですと勝手が違ったようです。

このあとは線路を挟んだ向かい側、高台に移りました。
さて、本日実施されたデハ702のさよなら運転ですが、昼過ぎになると1往復さらにデハ701も連結した3両編成で運転となりました。このポイントで3両運転を撮影してみることにしました。

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旧型車の3両連結 外川方からデハ801+デハ702+デハ701 2枚とも2010年1月23日 海鹿島~君ヶ浜で筆者撮影

銚子電鉄における連結運転は、団体利用がある場合に2両運転があるのですが、3両連結となりますと正月元旦に運転されるくらいになるそうです。このように3両編成でも運転されましたが、銚子方のデハ701は回送状態であったようです。デハ702はこれで引退となりますので、旧型車による3両連結はこれで最後になると思われます。

このあと君ヶ浜から3両連結で戻ってきた旧型車に乗車して、再び仲ノ町で下車して戻ってきた3両編成を撮影してみました。

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2010年1月23日 仲ノ町で許可を得て筆者撮影

3両編成で運転された旧型車、これでデハ701は切り離され再び2両で出発していきました。

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切り離され入庫したデハ701 2010年1月23日 仲ノ町で許可を得て筆者撮影

2両編成で出発していったデハ801+デハ702ですが、外川到着後デハ702は切り離されこれでさよなら運転は終了したようです。

さて、仲ノ町からは再び乗車して犬吠へ行ってみることにしました。ちょうどデハ1002が到着したのですが、ここで入庫したデハ701が出庫し後ろに連結されました。今度は外川方からデハ1002+デハ701という2両編成で外川に向かいます。途中の笠上黒生で下車して撮影してみました。

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デハ1002に連結されたデハ701 2010年1月23日 笠上黒生で筆者撮影

連結運転となりますと700形同士以外では協調運転という扱いになり、この場合は先頭のデハ1002とともにデハ701にも運転士が乗車し汽笛で合図をしながら運転されていました。

このあと犬吠に向かい、今回もこの駅売店で売っている名物「銚電のぬれ煎餅」を購入してから戻ることにしました。ちょうど再び単行運転になったデハ801が到着、貴重になった吊りかけの音と板張りの床の感触を味わいながら銚子まで乗車しました。

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2010年1月23日 銚子で筆者撮影

こうして、引退を迎えることになったデハ702のさよなら運転、旧型車が総登場になった本日の銚子電鉄を訪れてきました。
多くの人に支援され今日も運転された銚子電鉄、これからも存続するために旧型車は置き換えられることになり、まずデハ702が引退することになりました。この後も本日運転されたデハ701・デハ801も今年3月頃にさよなら運転が予定されているようで、間もなく引退の時を迎えます。
これを記念して仲ノ町では、さよなら記念入場券の発売が行われており、デハ701・デハ801にも「Last Run」というヘッドマークが付けられています。

一時の困窮から回復の兆しが見えてきた銚子電鉄、まだまだ厳しい状況は続くと思われます。しかし一方でこのように車両の世代交代が行われることになり、今日は多くの人が銚子電鉄を訪れました。
時代の転換点を迎えた銚子電鉄、この鉄道がこれからも多くの人々に支えられ末永く走り続けることを切に願うところです。

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