終焉迫る? 常磐緩行線 207系
今日から9月に入りました。夏も終わったわけですが、この車両も間もなく運用離脱と言われています。JR常磐緩行線に1編成のみ存在していた207系です。本日は繰り上げ出社であったものでその分早く退社できたことと、207系が運用に就いているという情報を得ましたので、撮影・乗車してきました。
間もなく運用を離脱すると言われている常磐緩行線の207系 2009年9月1日 我孫子で筆者撮影
常磐緩行線で1編成のみ存在していた207系は、1986年に導入された車両で当時の国鉄としては初のVVVFインバータ制御車になります。車体はこの当時増備がなされていた205系と同等ながらも、常磐緩行線は地下鉄千代田線に乗り入れることから前面は貫通路がついた構造となりました。VVVFインバータ制御の試作車という意味合いから900番代の付番がされ、1編成が導入されたあとは増備はされず、今日まで常磐緩行線で1編成孤軍奮闘していました。しかしこの路線にもE233系が導入されることになり、203系とともに置き換えられることになったのですが、203系よりもこの207系を先に置き換えることになっているようで、E233系がすでに試運転も佳境になり間もなく営業運転開始となり、運用離脱が近づいてきたと言われています。
今日は、09K運行で運用に就いているという情報を得ましたので、まずは直近の地下鉄千代田線の駅に向かい業務用時刻表で確認すると、数本あとで代々木上原行きで207系がやってくることがわかりましたので先行して代々木上原に向かいました。ここしばらく運用に就くことが微妙な状況であったという207系、待っているとやってきました。
2009年9月1日 東京メトロ千代田線 代々木上原で筆者撮影
代々木上原で撮影して折り返し我孫子行きとなった207系の出発を見送ってから、後続の列車に乗り北千住で常磐線快速に乗り換えると、北小金で追い抜きましたので柏で下車、ここでも撮影してみました。
2009年9月1日 柏で筆者撮影
出先であることと、日暮れの時刻であるため露出が厳しい状況でしたが、このように撮影してその後画像処理を行って、お見せできる画像になりました。到着した207系に乗車して我孫子で撮影してみました。
2009年9月1日 我孫子で筆者撮影
撮影後は、再び乗車して代々木上原まで乗りとおしてみました。夕暮れの常磐緩行線を走行する207系、試作車という位置づけであったことや、1編成のみという希少車でもあったことからよく注目を集めていた車両でした。薄暗くなっても各駅ではこの207系を撮影していた人を見かけました。希少車なだけに見かけたときが撮影のチャンス、その機会も残りわずかという状況でそれだけ人が集まっていたのかもしれません。やがて綾瀬を過ぎて地下鉄千代田線に入ると夕方のラッシュ時間帯になり、多くの通勤客が乗車してきました。孤軍奮闘していた207系、それはごく日常的な光景であったと思いますが、まもなく思い出となってしまうとされています。そして、多くの通勤客を乗せた207系は終点の代々木上原に到着しました。
2009年9月1日 東京メトロ千代田線 代々木上原で筆者撮影
この後折り返して我孫子行きになった207系を撮影しました。
2009年9月1日 東京メトロ千代田線 代々木上原で筆者撮影
撮影後は、この列車の出発を見送りました。もうお目にかかるのはこれで最後になると思われます。
こうして、間もなく運用離脱とされている常磐緩行線の207系に出会うことができました。1986年、国鉄末期の時代に登場した207系、1編成の試作車としてVVVFインバータ制御を搭載した車両でした。当時の国鉄技術陣の意地が感じられる車両でもあったかと思います。
地下鉄に乗り入れる特異な路線である常磐緩行線、この路線で1編成のみ孤軍奮闘していた207系、終焉の日が近づいているとされており、運用に入るのはその時の運次第という状況になっています。あとどれだけ走るのか?希少車だけに注目を集めた207系、運用離脱の日が来てもこの車両の存在について、今後語り継いでいこうではないでしょうか?
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コメント
こんばんは。
86年にデビューした207系900番台の幕を下ろす日もまもなくといったところでしょうか?国鉄時代最初で最後のVVVFインバータ制御車として20余年活躍してきましたが、1編成だけで製造は終わり、207系と名乗る車両はその後JR西日本で登場しますがこの207系とは全く印象の違うものになります。
僕は以前小田急沿線在住だったこともあり、物心ついたときから新宿や学校の行き帰りは必ず千代田線を見るのが習慣でした。なんか今思い出してもそれがほとんどでしたね。特に1編成しか在籍していないメトロ06系と207系900番台、2編成しか製造されなかった209系1000番台に遭遇するとラッキーな気分になりました。僕が最近この車両に乗ったのは5年前だったと記憶しています。これだけ馴染みのあった車両が姿を消すことはさびしいのは当然ですが、最後まで無事故で頑張ってほしいのが僕の願いです。
投稿: A80&481 | 2009.09.03 20:08
A80&481さん、コメントありがとうございます。
常磐緩行線に1編成しか存在しなかった207系、それだけ珍しい車両でしたので、来るたびに注目を集めていたかと思います。国鉄時代に初のVVVF制御車として登場して活躍してきましたが、ネット上に出回っている情報によりますと、ついに運用離脱したといわれているようです。特異な車両の最後、多くの人がこの車両を見送ったのではないかと思います。
投稿: Kaz-T | 2009.09.03 22:41
こんにちは!
久しぶりの書き込みです。私の方は先月末に金町で撮影してきました。平日にも関わらず、夏休みで撮影出来る場所は人、人、人。トラブル無く撮影出来たのは幸いでした。来年、引退するであろう203系ではさよなら運転が行なわれても、207系900番台では行なわれないのでしょうね。
HPにも写真を掲載しました。
投稿: Tasuku | 2009.09.06 16:36
E233系2000番台の営業投入ですが、9月9日(水)から営業運転に入るそうです。この情報は産経新聞に出ていたので間違いありません。と言う事は207系が通常運用にアサインされるのは9月8日(火)までの可能性が出てきました。あと今日は運用に入った所を確認しておりません。このまま運用離脱まで、予備扱いになっているかもしれませんね・・。
投稿: diamond next | 2009.09.06 17:39
コメントいただきまして、ありがとうございます。
Tasukuさん>
まもなく営業運転を開始する常磐緩行線のE233系、これにより真っ先に置き換えられるのが、この207系となってしまったようです。営業運転に入るのはもう限りなく絶望的な状況であると思われ、それこそさよなら運転もなく姿を消してしまうかと思われます。確かにこの記事を作成した日も多くの人が撮影していました。
diamond nextさん>
E233系2000番代の営業運転開始が9月9日という報道発表がありましたことから、もう姿を消す日が近づいているということですね。もう運用には就いていないという情報もありますので、今度出庫する時は廃車回送になるのかもしれません。
投稿: Kaz-T | 2009.09.08 00:41
今朝、代々木上原からE233系2000番台に乗車しました。ヘッドマークが付いていましたよ。
投稿: bluepeugeot | 2009.09.09 20:03
bluepeugeotさん、コメントをありがとうございます。
今日から常磐緩行線E233系、営業運転開始ですね。午前中のみの運用であったそうなので、乗車することはできませんでした。ヘッドマークがいつまで付いているのか気になりますし、これでいよいよ207系の運用離脱が現実になってきたと思います。
投稿: Kaz-T | 2009.09.09 20:11