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2005.07.10

未来へ走れ 鹿島鉄道

さて、大洗鹿島線の新鉾田からは歩いて15分ほどのところにある、鹿島鉄道の鉾田駅から常磐線の石岡に抜けました。

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関東の駅百選にも選定されている 鹿島鉄道鉾田駅駅舎 2005年7月9日 筆者撮影

鹿島鉄道は常磐線の石岡から鉾田を結ぶ全線非電化の私鉄です。
昨年、開業80周年及び会社設立25周年を迎えました。1979年に関東鉄道から分離して鹿島鉄道として今日に至っています。

さて、鉾田から列車に乗車しました。車両は同線の主力KR-500形と呼ばれ1両ごとに塗装が異なる近代的な気動車ですが、この列車はイベント列車になっていました。

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天狗様の面をつけたKR-505 2005年7月9日 鉾田で筆者撮影

このように、「天狗様」の面をつけて運転されていたこの列車は「厄除け列車」ということで、駅にあった掲示によりますと、鉾田町内の集落にある大杉様に祀られている天狗様で「この天狗様が悪魔を防いでくれて疫病が流行らなかった」とされ、「悪魔払い・疫病除け・海上安全の神」として信仰されているとのことです。「天狗様」の力にあやかり皆様の幸せを託して列車にそのお面を掲げて「厄除け列車」として運転されているとのことです。
自分は厄年にはまだ遠いのですが、何かしらのご利益がありそうな列車に乗車しました。

さて、この列車に乗車中に途中の桃浦で行き違った列車はこんな車両でした。

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鹿島鉄道の車両で最も歴史ある車両 キハ600形 2005年7月9日 桃浦で筆者撮影

この車両は、元国鉄でキハ07形と呼ばれていた車両で、1936年に大宮工場で製造され1965年から61年に譲受したものだそうで、誕生からまもなく70年になろうかという歴史ある車両です。
1972年に改造によって現在のスタイルになったとのことで、今となっては貴重な車両です。

さて、鉾田から乗車したKR-505ですが、一旦常陸小川で下車しました。
この沿線で比較的大きな駅でもある常陸小川には、かつて貨物輸送に活躍したディーゼル機関車が保存されています。

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貨物輸送に活躍した DD901 2005年7月9日 常陸小川で筆者撮影

この機関車も年代モノで、動輪がロッドで結ばれているという特徴があります。やはり、貴重な車両です。この機関車は駅構内で保存されていますが、駅の方に申し出て記帳すれば自由に撮影することができます。

常陸小川は沿線でも拠点であり、折り返し列車が設定されています。この駅折り返しの石岡行きに乗車しました。

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KR-501 「ガンバレ!かしてつ」 2005年7月9日 常陸小川で筆者撮影

この鹿島鉄道も近年の地方私鉄のご多分に漏れず、存続が危うい状況になっています。以前は、航空自衛隊百里基地の燃料輸送で収入があったのですが、この輸送がなくなり県や沿線自治体の補助で何とか運行している状況です。そんななか、この鉄道の親会社である関東鉄道もまもなく開通する「つくばエクスプレス」によって、特にバス部門が打撃を受け、鹿島鉄道の存続に重大な影響が発生するおそれも出てきました。

しかし、この鉄道には強力なサポーターがついています。それがこの車両に書かれている「かしてつ応援団」です。活動の中心となっているのは沿線の中学校の生徒会です。進学しやがて就職などでこの街を離れてしまっても、生まれ育った街へ帰れる鉄路を残そうと積極的な活動を行なっています。

この車両は、そんなメッセージがこめられた車両です。

これで終点の石岡まで乗車しました。石岡には車両基地があり、鹿島鉄道及びJR常磐線のホームから撮影してみました。

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北陸の加越能鉄道(注:万葉線ではない)からやってきたキハ431 2005年7月9日 石岡で筆者撮影

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車庫の奥にたたずむ北海道は夕張鉄道からやってきたキハ714と、貨物輸送で活躍したディーゼル機関車DD902
2005年7月9日 石岡で筆者撮影

こうして、鹿島鉄道に乗ってきたのですが、先述のとおりで鹿島鉄道は存続が危ぶまれている状況です。「かしてつ応援団」の子たちが大きくなり都会に出て、再び生まれ育った街に戻ってきた時、今日と同じように鹿島鉄道が走っていることを願う1人として、常磐線を訪れた際はぜひ鹿島鉄道にも目を向けて乗車してみてほしいと思います。
鹿島鉄道では、土曜・休日に全線乗り降り自由の1日乗車券を発売していて、石岡から鉾田まで片道で途中1回下車するだけで元がとれる値段になっています。また、その沿線風景も田園風景の中、霞ヶ浦湖畔の風光明媚なところを走ります。

ぜひ、皆様方も鹿島鉄道に乗車されることをお勧めします。どこかのどかな時間の中、きっと何か発見があることでしょう。

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