相鉄・東急新横浜線が開業し、東急と相鉄がつながり相互直通運転を開始しました。
相鉄と相互直通運転を行う東急新横浜線は、日吉から先東横線に入り渋谷及び目黒線に入り目黒に向かいます。そしてこれら路線ですが、東横線は渋谷から先は東京メトロ副都心線に直通し途中の小竹向原からは西武有楽町線経由で西武池袋線へ直通し、終点の和光市からは東武東上線へ直通しています。目黒線については目黒から先は東京メトロ南北線と都営三田線と直通運転を行っており、東京メトロ南北線については終点の赤羽岩淵から埼玉高速鉄道へ直通運転を行っています。東横線からは日吉で分岐、目黒線は日吉から延伸する形で開業した東急新横浜線、この路線の開通で相鉄を含め神奈川県から東京都を通り埼玉県にまで、7社局にまたがる広域ネットワークが出現しました。
今回の相鉄・東急新横浜線開業に合わせて、関係する7社局合同企画としてこの7社でそれぞれ記念乗車券が発売されました。
7社局で発売された「相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券」
関係する7社局で発売された記念乗車券、各社局主要駅でそれぞれ自社分が発売されましたが、開業した2023年3月18日に新横浜駅北口東広場にて開催された相鉄・東急新横浜線開業記念イベント会場内に設けられた特設販売所にて、7社局セットとしても発売されました。そこで、今回は前日に販売会場前にあったインターネットカフェに泊まり当日朝4:00より並びました。この場所では先の記事で公開しました「相鉄・東急新横浜線開業記念 一日乗車券セット」も発売されたこともあり、自分が並び始めた時点ですでに100人以上が並んでいました。寒い雨が降っていたこともあり、発売開始時刻が当初7:00であったところ1時間繰り上げ6:00頃から発売を開始し、早い時間で完売となりました。それだけ苦労して入手したこれら記念乗車券、各社それぞれを見てみましょう。
相鉄発行「相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券」
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名称 :7社局合同企画 相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券
発行社局:相模鉄道
発売日 :2023年3月18日
値段 :1,000円
購入箇所:新横浜駅イベント会場
シリアルNo.:0618
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今回各社で発売されました記念乗車券は、直通運転に使用される車両を台紙とD型硬券乗車券4枚(東京メトロ発売分を除く)をあしらったという内容になります。
まず相鉄発行分は、東急直通用にデビューした21000系をメインにあしらいました。相鉄では東急直通用に2018年に10両編成の20000系を登場させました。相鉄の新塗装「YOKOHAMA NAVE BLUE」をまとい相鉄のアイデンティティを表現したこの車両は、2019年の鉄道友の会ローレル賞を受賞しました。2021年には同形態で8両編成の21000系が登場しました。20000系は東横線方面・21000系は目黒線方面へ直通します。
相鉄車両ですが、20000系は東横線から東京メトロ副都心線和光市まで乗り入れますが、その先の東武東上線や西武線方面へは乗り入れません。21000系については、東京メトロ南北線経由で埼玉高速鉄道の終点浦和美園、都営三田線方面へは終点の西高島平まで乗り入れます。
東急発行「相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券」
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名称 :7社局合同企画 相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券
発行社局:東急電鉄
発売日 :2023年3月18日
値段 :1,000円
購入箇所:新横浜駅イベント会場
シリアルNo.:0618
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東急発行分では、2019年に目黒線用に登場した3020系をメインにあしらわれました。3020系については8両編成になりましたが準備等が間に合わなかったこともあり新横浜線開業時点では相鉄乗り入れには対応しておらず新横浜までの運転となっていますが、そう遠くないうちに相鉄線に乗り入れると思われます。一方で相鉄線へは目黒線からは3000系と5080系がいずれも新横浜線開業までに中間車を増結の上8両編成化され直通し、東横線からは10両編成の5050系4000番代が直通します。相鉄へは海老名や湘南台はもとより運用上の都合等で相鉄の横浜駅にも乗り入れる運用が3000系・5080系・5050系ともあるようです。
東京メトロ発行「相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券」
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名称 :7社局合同企画 相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券
発行社局:東京地下鉄
発売日 :2023年3月18日
値段 :1,200円
購入箇所:新横浜駅イベント会場
シリアルNo.:0618
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東京メトロ発行分は、カードタイプの東京メトロ24時間券の大人用2枚がセットされています。南北線用9000系と2021年にデビューし昨年2022年に鉄道友の会ローレル賞を受賞した副都心線用17000系があしらわれました。東京メトロ車両については、南北線用9000系が6両編成のまま新横浜まで入ります。副都心線用車両については10000系・17000系とも新横浜線に入る運用はありません。また東京メトロ車両は、南北線・副都心線どちらの車両も相鉄線には入りません。
東京都交通局発行「相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券」
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名称 :7社局合同企画 相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券
発行社局:東京都交通局
発売日 :2023年3月18日
値段 :1,000円
購入箇所:新横浜駅イベント会場
シリアルNo.:0618
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東京都交発行分では、2022年に三田線にデビューした新型車両6500形をあしらいました。三田線では6300形以来22年ぶりの新型車両で8両編成で登場し、6300形初期車を置き換えました。記念乗車券には6500形とともに6300形もあしらわれています。6300形は6両編成のままになっています。都営車については6300形・6500形とも新横浜までは入りますが相鉄線には入りません。
埼玉高速鉄道発行「相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券」
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名称 :7社局合同企画 相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券
発行社局:埼玉高速鉄道
発売日 :2023年3月18日
値段 :1,000円
購入箇所:新横浜駅イベント会場
シリアルNo.:0618
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埼玉高速鉄道発行分では、2002年の開業時から運転されている2000系をあしらいました。埼玉高速2000系は6両編成のままになっています。埼玉高速車も新横浜までは入りますが相鉄線には入りません。
埼玉高速鉄道は「埼玉スタジアム線」という愛称があり、終点浦和美園にはサッカーJリーグの「浦和レッズ」ホームスタジアムである埼玉スタジアム2002があります。新横浜には「横浜Fマリノス」がホームスタジアムとする日産スタジアムがあります。埼玉高速から新横浜方面へは昼間は毎時1本ほどの運行の様ですが、首都圏の2大サッカースタジアムを結び、途中には「川崎フロンターレ」がホームスタジアムとする川崎等々力陸上競技場(最寄駅:新丸子駅・武蔵小杉駅)もあり、サッカー観戦にも便利なネットワークが誕生しました。
東武発行「相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券」
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名称 :7社局合同企画 相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券
発行社局:東武鉄道
発売日 :2023年3月18日
値段 :1,000円
購入箇所:新横浜駅イベント会場
シリアルNo.:0618
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東武発行分では、東上線で地下鉄乗り入れ用として運転されている50070型をあしらいました。東武車が新横浜に入る運用・相鉄線に直通する運用はありませんが、毎時1本ほど相鉄線から東急線・東京メトロ副都心線経由で東武東上線へ直通する列車が設定されており、この列車は東急車により運転しているようです。実際に相鉄海老名から新横浜線方面の初列車は東急5050系による東武東上線小川町行きであったとのことです。(相鉄線内特急・東急線・東京メトロ副都心線内急行・東武東上線内快速急行)
東武東上線では、新横浜線開業に合わせてダイヤ改正が行われ、快速が廃止となり、快速急行が朝霞台停車とする一方で志木を通過とし川越以北は各駅停車なり、急行停車駅に朝霞、準急停車駅に上板橋を追加するなど大幅な変更が行われました。
西武発行「相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券」
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名称 :7社局合同企画 相鉄・東急新横浜線開業 広域ネットワーク拡大記念乗車券
発行社局:西武鉄道
発売日 :2023年3月18日
値段 :1,000円
購入箇所:新横浜駅イベント会場
シリアルNo.:0618
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西武発行分では、2017年にデビューした40000系をあしらいました。東横線にも乗り入れ、土休日ダイヤでは「Sトレイン」として東横線から西武池袋線・秩父線へ座席指定列車としても運転されている車両です。記念乗車券については40000系とともに、従来から東横線にも乗り入れている6000系もあしらわれています。今回の新横浜線開業に際しては、西武線方面から新横浜方面及び相鉄線へ直通する列車は設定されておりません。このため西武車が新横浜へ入る運用・相鉄線に入る運用はありません。
ここまで7社局発売分をそれぞれ公開しましたが、新横浜イベント会場で7社局セットを購入した方には、オリジナルポストカードがプレゼントされました。
プレゼントされたポストカード
ポストカードは、7社局の車両が一堂に会した絵柄になっています。
こうして待望であった、東急・相鉄新横浜線が開業しました。近年これだけ広範囲にネットワークを拡大する新路線の開業はなかっただけに、大いに注目された新路線になりました。これだけの会社線が絡むだけに、今後トラブル発生時の影響も広範囲となることが予想されますが、一方で新横浜界隈がアクセス向上により注目を集めることになるかと思います。
待望されていた路線、これからの発展に期待したいと思います。